ホームページは「作って終わり」にしないために
「ホームページを作りたい」というご相談をいただくとき、私たちがまず伺うのは、デザインの好みでも、ページ数でもありません。「そのサイトに、誰が来て、何をしてほしいのか」です。問い合わせを増やしたいのか、求人に応募してほしいのか、来店前に雰囲気を知ってほしいのか。目的によって、作るべきものは大きく変わってきます。
残念ながら、「立派なサイトを作ったのに、その後ほとんど更新されないまま放置されている」というケースは少なくありません。理由はいくつかありますが、よくあるのは、自分たちでは中身を直せない仕組みになっていて、ちょっとした修正のたびに費用と時間がかかってしまう、というものです。これでは、せっかくのサイトもだんだん実態とずれていってしまいます。
私たちが制作で大切にしているのは、見た目の華やかさよりも、「公開したあとに無理なく付き合っていけるかとうか」です。お知らせを一件追加する、料金を一行書き換える。そうした日常的な更新が、特別な知識なしにできること。あるいは、更新の手間そのものをこちらで引き受けられること。長く使うものだからこそ、運用のしやすさは見た目と同じくらい重要だと考えています。
もうひとつ、私たちが意識しているのが「軽さ」です。世の中には便利な仕組みがたくさんありますが、機能を盛り込むほどページは重くなり、表示に時間がかかるようになります。スマートフォンで見たときに、読み込みを待たされてそのまま離れてしまう。これは、せっかく訪れてくれた人を入り口で逃しているのと同じです。だからこそ、必要なものを必要なだけ、という引き算の発想を大事にしています。
「作って終わり」にしないために何より効くのは、最初に欲張りすぎないことかもしれません。あれもこれもと詰め込んだサイトは、作るのも大変ですが、その後の管理はもっと大変です。まずは目的に直結する小さな形で公開し、運用しながら育てていく。そのほうが、結果として長く生きるサイトになりやすいと感じています。
ホームページは、会社や店の「もうひとつの入り口」です。立派な入り口を一度作るより、いつ訪れても今の自分たちをきちんと映している入り口であることのほうが、ずっと価値があります。これから作る方も、すでにお持ちで持て余している方も、一度「このサイトに何をしてほしいのか」を言葉にするところから始めてみてください。
